アシックスの前期、構造改革費用で最終赤字203億円 今期は黒字確保へ

20190213アシックス決算グラフ

(13日午後7時25分に第2段落の一部と自社株消却について追加しました)

 アシックスが13日発表した2018年12月期の連結決算は、最終損益が203億円の赤字(前年同期は129億円の黒字)だった。構造改革費用として243億円を特別損失に計上したのが響いた。新興国通貨が対ドルで下落したことで為替差損も発生した。ただ構造改革費用は一時的として、12円の期末配当は予定通り実施する。
 
 特別損失243億円のうち、16年に買収した旧フィットネスキーパー社と10年に買収したホグロフス社の、のれんの減損損失が合計134億円。林晃司執行役員は「期待した、旧フィットネスキーパーが運営するアプリによるEコマース(ネット通販)への寄与は限定的だった」「ホグロフスは14年をピークに売上高が減少するなど業績が低迷していた」と説明した。このほか不採算店舗の減損損失62億円、ソフトウエアの減損損失23億円なども計上した。

 売上高は前の期比3%増の3866億円、営業利益は46%減の105億円だった。地域別の外部顧客向け売上高は日本が1%減の1003億円、米州が15%減の902億円、欧州が1%減の1056億円、オセアニア/東南・南アジアは2%減の271億円、東アジアは9%増の533億円だった。米州は米国でランニングシューズが低調だったほか、ブラジル・レアル相場の下落も逆風になった。

 同時に発表した19年12月期の連結業績予想は、連結最終損益に50億円の黒字を見込み。構造改革費用がなくなる分、利益を確保できる見通しだ。売上高は前期比1%増の3900億円、営業利益は14%増の120億円を見込む。

 製品分野別の売上高ではオニツカタイガーの販売が12%成長して480億円になる想定。主力のパフォーマンスランニングは2%増の1730億円になる見通しだ。

 年間配当金は前期据え置きの24円(うち中間24円)を予定する。同時に現在の発行済み株式の5%に相当する自社保有株1000万株を、28日付で消却すると発表した。

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