ONE日本法人の木戸社長「船舶業界も100年に1度の変化か」 神戸市内で講演

20181126木戸社長

 国内外の港湾関係者などが参加する「アジア物流フォーラム」が26日午前、神戸市中央区のホテルで開幕した。日本郵船、商船三井、川崎汽船のコンテナ部門を統合した「オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)」日本法人の木戸貴文社長は基調講演し、コンテナ船の大型化する経緯を示したうえで、環境規制強化に対応によって「自動車業界では100年に1度の変化が起きているといわれるが、船舶業界も同様の変化が起きる局面に差しかかっている」との見方を示した(写真)。ここ数年で世界の大手船舶会社が進めている合従連衡が、一段と進む可能性なども示唆した。

 現在は最大でコンテナ2万個(20フィートコンテナ換算)を積載する長さ400メートル、幅59メートルの大型コンテナ船が登場している。当初は中国初の需要増と原油高への対応が船舶の大型化を進めたが、2008年のリーマンショック後に船舶の輸送能力が供給過剰になり、運賃が急速に下落。これが世界の船会社の再編につながり、「この4年間で16社あったコンテナ世界大手は9社に減った」と木戸氏は説明した。

 さらに海洋汚染防止条約(マルポール条約)によって、2020年から世界の全海域で、燃料油中の硫黄分濃度を0.50%以下に引き下げることが求められる。現行の3.50%から大幅な引き下げになる。木戸氏は、基準に適合する燃料の使用や、現行船舶の改造による改造による排ガス浄化などが考えられると指摘する一方、いずれも数百万ドル単位といった多額の費用が見込まれるとあって、環境規制強化を機に「何かが起きるだろう」と、船舶業界の変化を示唆した。

 アジア物流フォーラムは神戸市が主催し、東南アジアから神戸港への集貨に向けて各国港湾との関係強化を目的に開催。神戸開港150年記念事業として昨年開催した「神戸国際港湾会議」で覚書(MOU)を結んだアジアの港湾を中心に、物流会社や荷主会社、海運会社など幅広い参加を求め、ビジネスマッチングの機会などを提供する。開会式では神戸市の久元喜造市長と、日本港運協会(東京都港区)の久保昌三会長(上組会長)があいさつし、さらなる神戸港の活用などを呼びかけた。


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