神戸製鋼、神戸市の発電所建設で2400億円を調達 事業向け融資で

20180831高炉撤去後の神戸製鉄所

 神戸製鋼所は31日、神戸市灘区の神戸製鉄所で発電所を建設する資金の調達を目的に、発電所の運営会社になる子会社「コベルコパワー神戸第二」を借り入れ人とした事業向け融資(プロジェクトファイナンス)を組成したと発表した。調達契約は同日付で結び、調達額は2400億円程度としている。詳細は「契約上の守秘義務」として開示していない。(写真は発電所を建設する神戸製鋼の神戸製鉄所=資料)

 プロジェクトファイナンスとは、借り手の信用をもとに実行する融資ではなく、特定の事業から発生する現金を返済原資に充てると決めて実施する融資のこと。資金調達金利は一般の融資よりも上昇するケースは多いが、インフラ整備などの際に多く使われる。神戸製鋼は、発電所の稼働後に安定した現金収入を得られる電力事業がプロジェクトファイナンスでの資金調達に向いていると判断した。

 このほか神戸製鋼は、長期にわたって多額の事業資金を確保できることもメリットと考えた。加えて今回はコベルコパワー神戸第二を借り手として、建設する発電施設を担保にする融資。返済の見込みが立っているとして、格付け評価では通常の資産・負債と切り離される公算だ。別の資金調達などへの影響を回避できる可能性が高いことも、プロジェクトファイナンスを採用した理由としている。

 神戸製鉄所ではコベルコパワー神戸第二が事業主体になり、2022年度までに2機の石炭火力発電所を新設する計画だ。

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