神戸製鋼、今期売上高10期ぶり2兆円台に上方修正 油圧ショベル販売増で
- 2018/08/01
- 16:53
神戸製鋼所は1日、2019年3月期の連結売上高が前期比8%増の2兆300億円になりそうだと発表した。従来予想の1兆9990億円から上方修正し、増収幅が拡大する。同社の売上高が2兆円を超すのは09年3月期以来10期ぶり。中国で油圧ショベル販売台数が、当初の想定を上回る勢いで伸びていることが主因という。3年ぶりに中間配当を実施することも決めた。
純利益が29%減の450億円、営業利益が38%減の550億円になる見通しは据え置いた。油圧ショベルを中心として建設機械の利益は伸びる半面、鉄鋼の利益が当初想定に比べて伸び悩む。神戸製鉄所の高炉休止や焼結鉱の生産に使う設備の一過性トラブルによる生産減の影響が出る見込みだ。当初は年間130億円と見込んでいた鉄鋼分野の経常利益は30億円にとどまる見通しになった。
このほか分野別経常利益の通期予想では、中国や東南アジア向けが好調の溶接分野が原材料高の影響でやや下方修正。品質データ改ざん問題が大きく影響するアルミ・銅は、自動車や半導体向けの需要が堅調で従来予想を維持した。中間配は10円。年間配当は引き続き未定とした。
同時に発表した2018年4〜6月期の連結決算は、純利益が前年同期比49%減の126億円だった。神戸製鉄所の休止や一過性トラブルによる鉄鋼の生産減が響いた。営業利益も54%減の138億円と大幅減益。ただ、油圧ショベルの好調を受けた建設機械が押し上げ、売上高は10%増の4783億円になった。
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