井戸兵庫知事、県財政は収支均衡も「余裕あるわけでない」 ラジオ番組で

 兵庫県の井戸敏三知事は13日午前にラジオ番組に出演し、同県の財政について「余裕があるわけではない」との見方を示した。2018年度は08年度に始まった行財政構造改革の最終年度で、兵庫県は目標に沿った収支均衡予算を県議会に提出した。ただ井戸氏は「もし税収が伸びなくなったら、不景気になったりすると、すぐに赤字に転落するような状況だ」と述べ、依然として厳しい状況にあることを強調した。

 ひとまず2018年度に収支均衡を達成するメドが立った背景について、職員定数の3割削減、11部から5部への組織スリム化、111だった出先機関数の70への削減、阪神淡路大震災からの復旧復興で膨らんだ投資的予算の同等規模県並みへの切り下げといった歳出削減に触れ、「こういうことを10年かけてやってきたんです」と説明した。加えて景気回復を背景に税収が伸びたのも、県財政の収支改善に寄与したと指摘した。

 一方で、約3600億円が残る阪神淡路大震災に関連する負債や、17年度までの収入不足を補った財政対策債の残高が約4000億円ある。井戸氏は「年400億円ぐらい、他の県では見られないような財政負担が続く」と説明。「行財政構造改革の目標年次と当て一区切りとは言えますが、また県民が県政に対して安心して見ていただけるような新たな枠組みを作っていく必要があると考えています」と語った。

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