川重、大型船を係留するロープの張力監視を自動化 「安全離着岸支援」の第1弾

20240410係船管理
【神戸経済ニュース】川崎重工業(7012)は、船舶を岸壁に係留(つなぎとめる)作業や係留中の安全性・作業効率を向上する「係船索張力監視装置」を発売すると発表した。ほぼすべての船舶は旅客の乗り降りや、荷役のために岸壁に停泊するときは、船と岸壁をロープ(係船索=けいせんさく)で結んで固定する。発売する装置は特に大型船で、潮の干満や荷役の影響で変動する係船索の張力を継続的に計測し、安全な停泊に欠かせない係船索の張力管理を自動化する。(図はイメージ=川重提供)

 現在は係船索の状態を確認するために、天候が悪い中でも乗組員などが甲板上を巡回し、ロープの張り具合を見た目や音などで確認している。ただ船員の経験に頼る部分もあり、結果として2009年には切れた係船索が跳ねて、綱取り作業員が死亡する事故が神戸港で発生した。今回の装置では、船上で係船索を巻き上げる係船機(ウインチ)のブレーキにセンサーを取り付けて張力を常時監視。すべての係船機のブレーキ保持力や係船索の張力を、操舵室などの安全な場所でリアルタイムで確認できる。

 係船索の張力については、船側の金具と陸上のビット(係船柱)の間にかかる力を、独自のアルゴリズム(計算式)に基づいて割り出す世界初の機能を搭載した。見た目や音ではなく、張力を定量的に管理することができ、安全性が大幅に向上する見通しだ。定期的な巡回も不要になり、省力化にもつながる。川重は今後市場を開拓し、30年度には係船索張力監視装置の売上高を年間で数億円程度に拡大したい考えだ。

 係船索張力監視装置は、川重、川崎汽船(9107)と同社傘下の川崎近海汽船の3社で取り組む「安全離着岸支援システム」の第1弾だ。3社は港内操船、離着岸操船、係船作業、係船管理の4つの作業で自動化をめざしており、まず係船管理の装置を製品化した。引き続き3社はシステム全体について実証実験を進め、25年春までに実際の船に実装できるようにする計画だ。

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