(解説)日経平均34年ぶり史上最高値 エヌビディア相場、出遅れ修正で4万円も

20240222日経平均ヒストリカル

【神戸経済ニュース】22日の東京株式市場では日経平均株価が大幅に上昇。終値は前日比836円52銭高(+2.19%)の3万9098円68銭だった。バブル景気に沸いた1989年12月29日に記録した3万9815円87銭を上回り、ほぼ34年ぶりに史上最高値を更新した。米半導体大手エヌビディアが21日の米株式市場の終了後に、2023年11月〜24年1月期の好決算を発表したのがきっかけになり、買いの勢いが加速した。

 足元の日本株は買い材料が満載だ。上場会社の業績が総じて好調であること、円安によって円建ての業績が拡大すると期待されること、また円安によって日本株が割安に見えること、米連邦準備理事会(FRB)とは対照的に日銀が金融緩和を継続する姿勢を見せたこと、景気が低迷している中国から資金を日本株に移す動き、少額投資非課税制度(NISA)の制度拡充など、いずれも日本株の需給が引き締まる要因といえる。

 特に企業が株主を重視した経営をするよう、取引所に促されたのは大きい。純資産の半分以上を現預金で抱えていた、いわゆるキャッシュリッチ企業がようやく配当や自社株買いに動き始めた。これが海外投資家に「いよいよ日本が変わる」というメッセージになった。特に取引所が旗を振ったことが、バブル崩壊後、テコでも動かなかった日本企業がようやく動き出すとの印象につながったという。

 ただ、日経平均の3万円台が定着して以降、昨年秋からの日経平均の急ピッチな上昇は、「エヌビディア相場」といえるほど、米半導体大手のエヌビディアに市場心理を左右される展開になっている。データセンターで生成AI(人工知能)の「学習」や「推論」といった処理に使う画像処理半導体(GPU)の需要が拡大するとの見立てだ。実際に同社が21日発表した2023年11月〜24年1月の業績は、GPUの伸びが想定以上だったことで、市場予想を大きく上回った。翌日にエヌビディア株が大幅高になるとの期待感こそ、日経平均が史上最高値を更新する原動力になった。

20240222日米3銘柄

 国内ではエヌビディアとの関連が深い銘柄が大きく買われ、そうした銘柄は偶然にも日経平均株価への寄与度が大きく、日経平均の上昇をけん引したのが現状だ。典型的には東京エレクトロン(8035)やアドバンテスト(6857)といった、GPUの生産に関わる半導体製造装置株だ。年明けからの株価の動きを見ても、東エレクはエヌビディアを追いかける動きになった。同じ外国人投資家に人気とされた銘柄で見ると、たとえば業種別で見て同じ「電気機器」の銘柄で、神戸市に本社を置く会社で最も時価総額が大きいシスメックス(6869)の株価はほぼ横ばいだ。

 日本株の先行きを左右するのはエヌビディア1銘柄という偏った状況。少数の銘柄だけで株価指数を押し上げる「もろい株高」といえるが、実は上昇相場がしばらく継続する兆しも見えている。日経平均が足踏みした場面では、内需関連株に見直し買いが入るといった「出遅れ修正」の動きが広がりつつあることに着目したい。先駆した銘柄の割高感を緩和する動きともいえ、総じてみると投資家の買い意欲の大きさを表している。このまま幅広い銘柄で好需給が意識されると、短期的には株価材料と関係なく、相場全体が一段と上昇することに期待が高まりやすい。日経平均の初めての4万円台ぐらいは意識してもよさそうだ。

(神戸経済ニュース編集長 山本学)

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