日銀神戸支店、兵庫景気「緩やかに拡大している」に上方修正

 日銀神戸支店が5日発表した兵庫県の金融経済概況では、県内景気について「緩やかに拡大している」との見方を示した。前月まで3カ月続いた「緩やかな拡大に転じつつある」から上方修正し、景気の基調判断を前進させた。需要面では輸出が増加基調で、設備投資は高水準で推移。個人消費も緩やかに持ち直しているという。

 需要動向について分野別に見ると、2017年12月の家電販売額は前年同月比4.9%増と高水準。乗用車の新車登録台数は前年を上回る。主要ホテルの客室稼働率は前年同月比2.4%高い77.7%だった。17年度の設備投資は16年度との比較では減少するが、16年度に24.4%伸びたことから、高水準での推移が続く。総じて景気が順調であることを示す内容になった。

 物価も前年比上昇が継続しているほか、企業倒産の負債件数は前年同月を下回った。

 金融面では、17年12月の貸出約定平均金利が1.224%と前年同月比0.008%低下。「緩やかに低下している」とみており、引き続き緩和的な金融環境であるとの認識を改めて示した。貸出残高は前年同月を1.8%上回った。

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