ノーリツ、水素が燃料の家庭用給湯器を開発 「逆火」ない専用バーナー使用

20231215水素給湯器

【神戸経済ニュース】ガス給湯器大手のノーリツ(5943)は14日、水素を燃料として利用できる家庭用給湯器を開発したと発表した。現在の燃料である天然ガスに比べて燃焼が速い水素でも、安全に燃焼できる専用バーナーを新たに開発した。燃焼した際に二酸化炭素(CO2)を排出しない水素を燃料にすることで、温暖化ガスの排出抑制に寄与する。バーナーに燃料を供給する部品を取り替えることで、天然ガスも燃料として利用できる。燃料が天然ガスから水素へと転換する時期に対応することを想定した。

 試作品を同社の明石本社工場(明石市)で報道機関に公開した。水素は燃焼が速いことから、燃料の噴射速度が下がる弱火にした場合、従来のバーナーでは燃料の供給元に炎がさかのぼる「逆火」が発生し、爆発などにつながる可能性もあった。このため素材は従来と同じステンレスで、長くて小さな噴射口がたくさんあり、弱火でも炎が逆流しないバーナーを新たに開発した。この結果、現在の家庭用給湯器と同等の性能を確保し、安定して湯を供給できるようになった。

 ノーリツが排出するCO2は年間でおよそ1514万トン。このうち96%が販売した製品による排出量だ。同社が排出するCO2が実質ゼロ(カーボンニュートラル)になれば、日本の年間排出量である約11億6500トンの1.3%を削減できる計算になる。そのためには製品から排出するCO2を抑える必要があり、燃焼時にCO2を排出しない水素を燃料にすることを考えたという。3〜5人の家庭で浴室、台所、洗面所で同時に湯を使っても支障が出ない「24号」を最大能力とした。

 ただ発売時期や価格などは未定。同社では現時点で2025年ごろの発売を想定しているが、「家庭用給湯器に水素を供給できる体制ができるかに左右される」(広沢正峰・取締役専務執行役員=写真)。価格も製品の生産量に左右されるため、現時点では決められないという。当初は構内に水素の供給体制を整えた工場や水素利用の実証施設などで、給湯室や従業員向け浴室といった需要が発生するとみている。排気方式を変えることなどで、水素インフラの整備で先行する欧州や豪州向けの製品としても展開できる。

 水素を燃料とする給湯器は同業のリンナイ(5947)も22年5月に発表していた。詳しい性能については明らかにしていない。

▽関連記事
関連記事

広告

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

広告

広告

カレンダー

01 | 2024/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 - -

広告

★神戸経済ニュースからのお知らせ

広告