川重、30年の営業利益率10%超に引き上げ 社長「従業員増は最小限に」

【神戸経済ニュース】川崎重工業(7012)が12日に開いた事業説明会「グループビジョン2030進捗報告会」で、橋本康彦社長は年7〜8%の事業規模の拡大を継続しながら「2027年の営業利益率8%、30年の営業利益率10%を実現する」と述べ、従来の想定を上回る収益拡大に自信を示した。20年に示した長期計画「グループビジョン2030」では、連結売上収益(国際会計基準)で年5%の成長と、営業利益率5〜8%と適正な利益水準をめざすとしていた。一方で、にない手が不足していることから「DX(デジタル・トランスフォーメーション)やAI(人工知能)の活用で、従業員の増加は最小限に抑える」との方針も強調した。

 今後の収益拡大をけん引する事業として、現在の稼ぎ頭で2輪車などの「パワースポーツ&エンジン」に加え「防衛」「水素・二酸化炭素(CO2)回収」「ロボット」を挙げ、それぞれ詳しく説明した。

 パワースポーツ&エンジンを担当するカワサキモータースの伊藤浩社長は、30年の目標である売上収益1兆円に向け「中間目標である25年の7000億円の達成は視野に入った」と説明。このうち10%程度を事業利益として想定する。今後も北米向けオフロード4輪が堅調とみられるうえ、2凛者も高付加価値モデルを積極投入。新型コロナウイルスの感染拡大をオートバイの見直しが進み、世界的に市場が拡大する中で川重の市場シェアも拡大しているという。さらに燃費性能の高さを生かして航空用エンジンの開発にも取り組む。

 防衛については社内カンパニー「航空宇宙システムカンパニー」の下川広佳プレジデントが、大まかにみて「(国が計上するのが)倍の予算だがら、倍の仕事がくる」との展望を示した。受注高はすでに伸び始めており、30年には5000億〜7000億円の売上収益を見込む。利益率も改善傾向にあり、24年度には事業利益率が5%以上、27年度目処に同10%以上をめざす。対空ミサイルシステムや潜水艦・航空機・ヘリコプター、高出力レーザー兵器などの製造を進める。防衛関連事業の売上収益は23年3月期で川重全体の14%だったが、引き上がる見通し。

 水素・CO2回収は社内カンパニー「エネルギーソリューション&マリンカンパニー」の西村元彦プレジデントが、水素事業の26年度までの売上収益見通しを上方修正したことを説明。機器やプラントなどの販売が進み、26年度の売上収益を1400億円と見込む。従来予想は1300億円だった。30年度の見通しは4000億円を据え置いたが、「市場も見ながら、商用化実証の次に、関西電(9533)などと取り組んでいるもの(水素供給網など)が具体化すれば、実数として上げていく」という。

 ロボット事業については橋本社長が説明。産業用ロボットに加え、医療ロボット、人とコミュニケーショ可能なソーシャルロボットの3分野に力を入れることを強調。30年には「産業用ロボットで2000億円、医療ロボットで1000億円、ソーシャルロボットで1000億円と(23年度比で)売上収益を4倍に拡大する」。そのうえで橋本氏は「グループ全体の収益を支える柱の1つに成長することを目標にしている」と意気込んだ。

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