神鋼環境、下水処理汚泥の燃料化でCO2排出実質ゼロに 富士市で実証実験

20231206汚泥燃料化

【神戸経済ニュース】神戸製鋼所(5406)傘下の神鋼環境ソリューション(神戸市中央区)は下水汚泥を少ないエネルギーで燃料化する新技術「水熱炭化技術」の実証実験を始めたと発表した。これまで困難とされてきた、下水処理で排出する二酸化炭素(CO2)を実質ゼロにするには鍵になる技術という。実証実験の場所は富士市西部浄化センター(静岡県富士市)で、日本下水道事業団(東京都文京区)と共同の研究開発だ。(写真は実証プラント=神鋼環境提供)

 これまで下水汚泥を固形燃料化するには「炭化方式」を採用するのが通常で、水分を除去する乾燥の工程と、有機物を蒸し焼きにする炭化の工程で、多くのエネルギーを必要としていた。一方で新たな「水熱炭化技術」では汚泥を低温、湿式(液中で反応を進める方式)で炭化することから、固形燃料化に必要なエネルギーを大幅に縮減。発電機の排熱だけでまかなうことができる。

 将来的には下水汚泥を発酵させてメタンガスを取り出し、メタンガスを燃焼させて発電することで下水処理に必要な電力を取り出すことで、下水処理プラント全体でCO2排出量を実質ゼロにできる公算だ。汚泥を発酵させて取り出すメタンガスはバイオ燃料とあって、燃焼して発生するCO2は新たに発生したとみなさないからだ。このため発電の排熱だけで汚泥を固形燃料化できるかは今後、下水処理のCO2排出実質ゼロに向けて鍵になる。

 実証実験はひとまず24年9月末まで実施する。神鋼環境は全国に2200カ所ある下水処理場のうち、1日の流入料がおおむね1万立方メートル以上である約500カ所の処理場で導入できる見通し。技術を確立すれば、下水道分野での脱炭素を加速するきっかけにできるとみている。

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