中村日銀審議委員、兵庫経済「未来志向の取り組み進められている」人手不足に対応

20231130兵庫県金融経済懇談会

【神戸経済ニュース】日銀の中村豊明審議委員(株式会社の取締役に相当)は30日に神戸市内のホテルで開いた兵庫県金融経済懇談会(写真)であいさつし、兵庫県の経済について「全国を上回るペースで人口減少が進展しており、人手不足の声が多く聴かれている」と指摘した。その対策として「人の流れを生み出すための未来志向の取り組みが進められている」との見方を示し、例として播磨臨海地域での脱炭素・水素の活用など「産業構造を生かした将来への期待を高める取り組み」と、県内各地のSDGs(国連の持続的な開発目標)に関する取り組みを国際博覧会の場外パビリオンに見立てた、ひょうごフィールドパビリオンをはじめとした「観光関連の取り組み」の2つを挙げた。

 加えて「スタートアップの支援にも積極的」とも指摘。「ひょうご神戸スタートアップ・エコシステムコンソーシアム」の取り組みなどを通じた支援などを背景に、微生物や植物を使った医薬品原料などの「バイオモノづくり」、「オフィスの受付・入退館を自動化するソフトウエアの開発・提供など、世界への飛躍を視野に入れたスタートアップの設立・成長も進んでおり、着実に成果を重ねている」と評価。日本マイクロソフトはが人工知能(AI)に関する開発支援拠点を開設したことにも触れ「今後、当地企業のDX推進やIT関連企業の集積も期待される」とも語った。

 日銀の金融政策については「いまは慎重な対応が必要であり、金融緩和の政策修正にはもう少し時間がかかると考えている」との認識を改めて示した。名目GDP(国内総生産)の物価変動分を示す「GDPデフレーター」の単位労働費用(ユニット・レーバー・コスト)は「米欧のような大幅な拡大は確認されていない」と指摘し、賃金の上昇は不十分との見方を示した。「このため現状の物価上昇は、ラグを伴った輸入コストプッシュインフレの色彩が強く、賃金の上昇を伴った持続的な(消費者物価指数の上昇率が)2%の『物価安定の目標』の実現に確信を持てる状況ではない」と主張した。

 兵庫県金融経済懇談会は、日銀の審議委員など経営幹部が兵庫県を訪れた際に開催する。出席者の顔ぶれは中村氏のほかに、兵庫県の片山安孝副知事、神戸市の今西正男副市長、神戸商工会議所の川崎博也会頭、神戸経済同友会の楢木一秀代表幹事、兵庫県中小企業団体中央会の浜口健一副会長、兵庫県経営者協会の成松郁広会長、兵庫工業会の宮脇新也会長、但馬銀行の坪田奈津樹頭取、みなと銀行の武市寿一社長、兵庫県信用金庫協会の作田誠司会長だった。日銀の竜田博之・神戸支店長も出席していた。

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