理研、神戸にも量子コンピューター 「富岳」など従来型と連携利用の基盤開発

20231123富岳計算機室

【神戸経済ニュース】理化学研究所は22日、次世代計算機として期待される量子コンピューターと、従来型のスーパーコンピューターを連携して利用するためのシステム基盤の開発に乗り出すと発表した。量子コンピューターは、従来型のスーパーコンピューターで数億年かかる計算を数日や数時間で処理できると期待されるが、現時点では精度などに課題がある。従来型のコンピューターと併用することで正確な計算結果を導き、これまで難しかった問題でも早期の成果につなげたい考えだ。研究開発に向けて、従来型コンピューターの最高峰である「富岳」(写真=資料)と同じ建物内にも、新たに量子コンピューターを配置する。

 研究ではまず、量子コンピューターとスーパーコンピューターを併用するためのシステムソフトウエアを開発する。そのうえで量子コンピューターと、理研や東京大、大阪大のスーパーコンピューターを連携させるためのネットワークを構築。さらに両方のコンピューターを併用するアプリケーションも開発し、有効性を検証する。経産省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が募集した補助金を利用した研究として、理研とソフトバンクが共同で応募し、採用された。研究費用は総額で数百億円を見込む。

 理研は国産第1号の量子コンピューター「叡(えい)」を産業技術総合研究所や大阪大、富士通(6702)、NTT(9432)などと共同開発して、理研の本部がある埼玉県和光市に設置。3月に外部からの利用を開始した。富士通と共同開発した国産第2号の量子コンピューターも同市に設置。今回の研究では、異なるタイプの量子コンピューターを2台購入して1台を和光市、もう1台を神戸市中央区にある理研の計算科学研究センター内に設置する。富岳と同じ建物に設置することで、通信による情報遅延などが発生しない環境を作り出す。

 システム基盤は2026年度に運用を始め、有用性を検証。28年度には研究者らへの試験的な提供をめざす。アプリケーションの開発段階まで到達した際には、ソフトバンクのネットワークを通じて、外部からも量子コンピューターとスーパーコンピューターを併用した研究開発ができるようにする。これまでのスーパーコンピューターでも難しかったり、時間がかかったりした新素材や新薬の開発につなげる。

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