六甲の間伐材やキットカット紙パックを再生 クリスマス装飾・神戸のホテルで

20231121メリオリH

【神戸経済ニュース】神戸メリケンパークオリエンタルホテル(神戸市中央区)では20日、六甲山の間伐(かんばつ)材や、ネスレ日本(神戸市中央区)の「ネスカフェ」「キットカット」などの廃棄する紙パッケージを再生してできた「紙糸」で織った布を使ったクリスマスの装飾(写真)を始めた。柔らかく、やさしい風合いの布でクリスマスツリーをかたどり、約500個のLED照明で暖かく浮かび上がらせた。

 ヒノキや紙パックから紙素材を作り、1本の糸に撚(よ)り上げて「紙糸」を作る。紙糸を折り上げた1反(幅110センチメートル、長さ20メートル)の布を2枚使って、今回の装飾を作った。自然な布の質感を生かそうと、できるだけ布を切らずに済むように、円すい形に布をかぶせてクリスマスツリーを表現。複数のツリーを立て、森を感じられるようにする演出だ。たくさんの小さなLEDを照明器具に使うなど、全体が緩やかな光を発するようにするのに苦労した。

 ネスレ日本や日清紡ホールディングス(3105)グループを中心に立ち上げた、廃棄する紙資源や間伐材に手を加え、新たな製品として再生する企画「TSUMUGI(つむぎ)」に、同ホテルが賛同。今回使用した布は、六甲山の間伐で発生するヒノキや、工場で製造時に規格外として廃棄される予定だった紙パッケージが元の材料だ。同ホテルの担当者は「兵庫県内からの宿泊客も多いとあって、六甲山の課題を多くの人に知ってもらうことに貢献できると考えた」と話す。

 12月26日まで展示する。できるだけ布を切らないデザインにしたこともあり、展示終了後も布自体は別の用途に利用できる。別の色に染め直すことも可能といい、同ホテルでは今回の布を別の季節のロビー装飾に「再生」することができるかなども検討するという。

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