シスメックスの4〜9月期、純利益8%減 営業外の為替差益が減少

20231109シスメックス

【神戸経済ニュース】医療用検査機器のシスメックス(6869)が8日発表した2023年4〜9月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比8%減の221億円になった。営業利益は前年同期を上回ったが、営業外で計上した為替差益が13億円と、前年同期の31億円から減少したのが響いた。前年同期はロシア・ルーブルの変動が大きかった影響で、為替予約が奏功。為替差益た膨らんでいたという。

 売上高は10%増の2126億円、営業利益は2%増の338億円だった。売上高は、血球を計測する血液検査(ヘマトロジー)の新製品である「XRシリーズ」の効果で増加。尿検査の分野は米州と中国で伸びた。一方で直販化に伴う人員増や人件費の増加に加え、インフレと販促強化による経費増で販管費が55億円増えた。前年同期に計上した19億円の火災補償金もなくなった。増収による粗利の増加で費用増を吸収し、営業増益を確保した。売上高、営業利益は4〜9月期としては過去最高だった。

 24年3月期の連結業績予想は据え置いた。純利益は前期比14%増の520億円を見込む。ただ予想の前提になる為替レートは円安方向に見直しており、下期平均は対ドルで145円、対ユーロで155円とした。従来は通期平均を133円、143円としていた。為替による利益の押し上げ効果が膨らんだうえで、通期予想を据え置いた形だ。年間配当計画は前期比2円増の84円(うち中間42円)を維持した。

 国産初の手術支援ロボット「ヒノトリ」は、腕の機能が上がるなどバージョンアップモデルの発売が部品不足で遅れて7月になったこともあり、今期30台の納入が目標という。今期は4〜9月期に4台、10月に入って2台を納入。国内での納入台数は10月末現在で累計41台になった。

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