TOA、今期純利益9%減に上方修正 アジアや欧州が好調・円安も追い風

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【神戸経済ニュース】音響放送機器のTOA(6809)は2日、2024年3月期の連結純利益が前期比9%減の16億円になりそうだと発表した。従来予想の15億円から小幅ながら上方修正した。イスラム圏での宗教施設向け音響機器が好調な「アジア・パシフィック」と、緊急放送設備などが伸びた「欧州・中東・アフリカ」で、販売数量が当初の想定を上回る見通しになった。さらに原材料高の価格転嫁と円安の追い風で採算が改善したのも寄与。「日本」での鉄道車両向け出荷遅延などを吸収する。

 売上高は9%増の490億円、営業利益は63%増の28億円を見込む。従来予想は480億円、25億円だった。売上高は19年3月期(463億円)を上回り、過去最高を更新する。「アジア・パシフィック」では、ベトナムで大型都市開発で大規模複合ビルに館内放送施設を納入。タイでは学校向けの納入も進んだ。背景には新型コロウイルスの影響がほぼなくなったことで、建物の新築が相次いでいることがあるという。

 記者会見した谷口方啓社長は、「新型コロナを受けてオンライン会議が定着したことで、しっかり音を拾いたいと会議システムが伸びた」という。「全体の売上高から見ると小さいが、新たな市場として注目している」と話していた。年間配当計画は前期据え置きの40円(うち中間20円)を維持した。

 同時に発表した23年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比17%増の7億3900万円だった。半導体不足の影響が薄れたことなどで出荷数量が増え、値上げや円安で採算も改善した。売上高は8%増の218億円、営業利益は15.4倍の4500万円だった。売上高は4〜9月期としては過去最高になった。

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