(動画)川重神戸工場で海自潜水艦「らいげい」進水式 観覧者1400人を集める
- 2023/10/17
- 14:09
【神戸経済ニュース】海上自衛隊と川崎重工業(7012)は17日、川重神戸工場(神戸市中央区)の第1船台で海上自衛隊の最新型潜水艦で4番艦になる「らいげい」の命名・進水式を開催した。新たな船名の読み上げと、潜水艦を水中に進水させる「支綱切断」は三宅伸吾防衛政務官が実施した。今後は同工場で装備や内装などの工事を進め、25年3月ごろの引き渡し、部隊配備を予定する。
式典には防衛省と川重の関係者に加え兵庫県の斎藤元彦知事、神戸市の久元喜造市長らも参列。さらに川重の従業員や家族、神戸市立みなと小学校の5・6年生なども招いて約1400人が潜水艦が進水する様子を観覧した。商船の進水式では一般の観覧者なども募集してきたが、川重によると海自向け潜水艦の進水式で小学生を招待したのは初めて。
排水量約3000トン級の最新型潜水艦で4番艦になる。全長は約84メートル。リチウムイオン電池を主な動力源とする。ディーゼルエンジンを主な推進力としてきた従来型の潜水艦に比べて大幅に静かになり、敵艦から見つかりにくくなっている。発電用のエンジンは川重製の新型「川崎12V・25/31型ディーゼル機関」を今回初搭載。発電出力が大幅に大きくなったことで、短時間でリチウムイオン電池を充電でき、一段と機動力が高まった。海自は保有する潜水艦の22隻体制を掲げており、らいげいが就役すれば旧型の潜水艦を1隻、引退させる計画だ。
乗員数は約70人。幅は9.1メートル、喫水は10.4メートル。建造費用は約702億円になる。命名された「らいげい」は漢字で書くと雷鯨になるという。力の象徴としての「雷」と、海の王者であるクジラを組み合わせた。自衛隊の内部で公募した名前から、防衛相が決定した。就役当初から女性専用の居住区(寝室)を設置する潜水艦としても第4号にもなる。これまでの3隻と同じく、最大6人の女性自衛官が乗船できる。
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