斎藤兵庫知事「CO2固定化した繊維で制服あり得る」 川重明石工場を視察

20231012川重工場視察

【神戸経済ニュース】兵庫県の斎藤元彦知事は11日、川崎重工業(7012)の明石工場を視察した後に記者らの取材に応じ、「大気中から回収した二酸化炭素(CO2)を使って作った繊維で、たとえば国民体育大会の(兵庫県選手団の)ユニフォームや、警察官の制服を作るといった公共調達はあり得る」と述べ、同工場で実証実験したCO2の直接空気回収(DAC)の技術開発を支援する方法について言及した。DACは技術が確立されれば脱炭素の切り札になるとの指摘もあり、川重は世界的な技術のけん引役になっている。

 斎藤知事は同工場で、川重の橋本康彦社長の案内に従い、屋内のショールームに加え、オートバイの製造ライン、災害現場での活躍をめざすサービスロボットやヒューマノイド(ヒト型ロボット)、DACの小型実証装置を視察した。そのうえで「次の環境計画を検討する中で、サステナブル(持続可能な)ファッションについて議論している」と説明。通常はリサイクル素材で衣料品を製造することを指すが、CO2を固定化した繊維で制服を作るなどで需要を創出できれば、DACなどの新技術を支援につながるとの展望を示した。(写真は産業用ロボットについて担当者の説明を聞く斎藤氏=右=と橋本氏)

 このほかロボット技術については「人手不足についた対策の1つの出口(解決策)になるだろう」と述べ、改めて普及に期待した。「特に医師の働き方改革は待ったなしなので、もしかして何か負担軽減になることがあれば導入もあり得る」という。すでに実用化されたロボット技術を病院などで活用する可能性についても触れた。社会課題を解決するヒントが詰まっていたのでは、と記者が水を向けると、「ぜひ万博(2025年の国際博覧会)でも活動してほしい」と川重に呼びかけた。

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