フェリシモ7期ぶり最終赤字転落へ 今期下方修正「商品の差別化が不十分」

20230930フェリシモ

【神戸経済ニュース】カタログ通販大手のフェリシモ(3396)は29日、2024年2月期の連結最終損益が8億7300万円の赤字(前期は6億7100万円の黒字)になりそうだと発表した。従来予想である3億2700万円の黒字から下方修正し、一転して17年2月期以来7期ぶりの最終赤字に転落する見通しだ。8月までの上半期に販売が想定通りに伸びず、売上高は予想を下回って推移。9月以降の下期も苦戦が続くとみて下方修正に踏み切った。

 売上高は前期比6%減の303億円、営業損益は9億5800万円の赤字(前期は4億4000万円の黒字)を見込む。従来予想は333億円、3億1000万円の黒字だったが、いずれも下方修正した。外出機会の増加や物価高で、消費者の可処分所得が減少するなど外部環境が悪化。さらに「当社グループが企画する商品の圧倒的な差別化が不十分であった」(発表資料)ことなど商品力の不足で、3〜8月期の「のべ顧客数」が減少したという。

 主力の顧客層は女性で、ファッションや生活雑貨、手芸、美容、食品など幅広い商品を企画・販売する。同社が企画したシリーズ商品が毎月届く「フェリシモ定期便」が特徴だ。足元では「商品が有する価値を魅力的かつ効果的に表現することができなかった」と、広告戦略にも課題があったとみている。今後は顧客の家族や友人を通じた顧客層の拡大と同時に、観光施設経営など通販以外の「第二の収益の柱」の育成も進めて挽回をめざす。

 あわせて23年3〜8月期の連結最終損益が4600万円の赤字(前年同期は6億2200万円の黒字)になったようだと発表した。商品出荷数の減少で、商品送料や業務手数料などの変動費は想定を下回ったという。売上高は6%減の150億円、営業損益は1億1600万円の赤字(前年同期は4億3900万円の黒字)だった。フェリシモは10月5日に23年3〜8月期決算を正式発表する予定だ。

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