オリックスがパリーグ3連覇 石油ショック期以来46年ぶり・チームは変せん

20230921オリ優勝

【神戸経済ニュース】プロ野球のオリックス・バファローズは20日、京セラドーム大阪(大阪市西区)で対戦した千葉ロッテマリーンズを6ー2で降してパ・リーグ3連覇を決めた。プレーオフの「クライマックスシリーズ」ファイナルステージへの進出を決め、10月18日からパ・リーグ2位と3位から勝ち上がったチームと日本シリーズ進出をかけて争う。オリックスの優勝は前身である阪急ブレーブス時代も含めて15回目だ。

 オリックスがパ・リーグを3連覇したのは、阪急として1975〜78年(昭和50〜53年)に4連覇して以来46年ぶりになる。この期間は日本全国のスーパー店頭からトイレットペーパーが消えたとされる第1次石油ショック(1973年秋)と、イラン・イラク戦争の影響などで原油価格が急騰した第2次石油ショック(1978年秋)の合間の期間だった。

 パ・リーグ3連覇としては、西武が1990〜94年に5連覇して以来でもある。この期間は株式相場が急速に下落した5年間だったが、バブル経済の余韻で世間的には不況がそれほど意識されなかった時期だった。日経平均株価は1万5000円近辺で下げ止まったかに見えた。ただ「失われた30年」が始まった時期で、この後の1997年にはアジア通貨危機が発生。国内でも金融機関の経営破綻が相次いだ。

 振り返るとオリックス・バファローズというチーム自体、好不況に翻ろうされた印象がある。バブル期という、いわば金融の時代に台頭したオリックス(8591)へと1988年に経営が移った。その後、経営再建に向けて近畿日本鉄道(現・近鉄グループホールディングス、9041)が手放した球団と2005年に統合と、チームは変せんした。その途中経過では堀江貴文氏が率いるIT(情報技術)企業の急成長もかく乱要因になった。

 いまのところクライマックスシリーズの行方は「神のみぞ知る」。だが「優勝すれば株高」の阪神と「波乱万丈」のオリックスが日本シリーズで戦うことになれば、何らかの象徴的な意味を読み取りたくなりそうだ。「関西対決」が実現してしまうと後年に、「あれが日本経済の転換点だった」と指摘されることになるのだろうか。

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