神戸市、ハーブ園〜摩耶山を結ぶロープウェー案 採算以外も可能性検討へ
- 2023/09/19
- 03:42
【神戸経済ニュース】神戸市は神戸布引ハーブ園と摩耶山の「掬星台(きくせいだい)」を結ぶロープウェーを建設する案を軸に、新たな交通機関を検討する方向になった。11日の「第7回六甲山・摩耶山の交通のあり方検討会」で示した採算性を精査するのに加え、関係機関などの合意が得られるかなど、実現可能性を探る。新たなロープウェーの案を含む神戸市街から六甲山方面への交通と、六甲山上の交通についてのめざす姿を提言する報告書を、同検討会が早ければ年内にもまとめる方針だ。
新たなロープウェー建設を検討するきっかけは、現在の「まやビューライン」の混雑だという。まやビューラインは、ケーブルカーとロープウェー(写真=資料)を乗り継いで、標高約700メートルの摩耶山の展望台である掬星台に到達する。ただ現在のケーブルカーとロープウェーは1度に乗車できる人数が異なることから、大型連休や夏休みシーズンには上りのロープウェーに乗るまで乗り換え駅で待ち時間が発生する。夕方など下山が集中する時間は掬星台で下りロープウェーに乗るために1時間以上の行列も発生。こうした状況を「六甲・摩耶の魅力が押し下げられている」と判断したためだ。
輸送力の強化に向けて神戸市は、まやビューラインのロープウェーについて、定員の多いゴンドラに付け替える案を「あり方検討会」に提示。既存設備の撤去も含めた建設費は約55億円であることを併せて示すと、有識者から「そこまで費用がかかるなら、既存の鉄道駅などと摩耶山を結ぶ新たなインフラを作るべきは」との意見が出た。摩耶ビューラインを全線で大型のロープウェーに置き換える案なども含めて検討した結果、前提の置き方によっては黒字が確保できる見通しになったのが、ハーブ園と摩耶山の掬星台(きくせいだい)を結ぶロープウェーだけだったという。
15日の定例記者会見で、久元喜造市長は新ロープウェー案について「それが最も可能性があるなら、より深掘りをする」と述べた。法規制や採算性の検討を終えることができれば、「いろんな角度から景観としてどう見えるのか、また市民のみなさんがどう思うのか、次の段階では検討が必要になる」という。今後の検討スケジュールや方法について現時点ではまとまっていないが、久元市長は「いずれにしても現状がベストだとは思っていない」と強調していた。
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