モロゾフ、今期純利益33%減に小幅上方修正 卵不足の影響をチョコで挽回へ

20230912モロゾフ

【神戸経済ニュース】洋菓子大手のモロゾフ(2217)は11日、2024年1月期の連結純利益が前期比33%減の11億4000万円になりそうだと発表した。従来予想である34%減の11億3000万円から小幅に上方修正し、減益幅が小幅ながら縮小する。エネルギー価格の上昇に加え、今期から原材料高が本格化しているが、2〜7月の上期に洋菓子の販売が好調だったのを反映する。上期は昨年7月オープンの新店舗などが寄与もあって、喫茶レストラン事業も伸びた。

 売上高は4%増の338億円、営業利益は24%減の18億円を見込む。従来予想は336億円、17億円だった。干菓子は焼き菓子、夏ギフト商品、みやげ商品が堅調に推移。バターを強調した焼き菓子ブランド「ガレットオブール」の2店舗目を4月に大丸東京店に開店し、3店舗目を9月13日に高島屋京都店に開店するのも寄与する見込み。洋生菓子はカスタードプリンなどに一時的に影響した卵不足もほぼ解消。今後は必要な数量の卵を確保できる見通しだ。

 テレビ会議システムを通じて記者会見した山口信二社長は、卵不足が顕著だった期間に「在庫の焼き菓子を十分に製造できなかった」という。下期は足元で販売回復が顕著な焼き菓子が、品薄状態になりやすい状態という。これに対しては「年末商戦や1月のバレンタイン商戦に向けて、チョコレートの比率を高めて対応したい」と説明した。焼き菓子に多く使う小麦粉に比べて、相対的に価格上昇が緩やかだったカカオ豆が原料であるチョコレートの比率が高まることで、原価率の上昇も抑えられそうだ。

 同時に発表した2023年2〜7月期の連結決算は、純利益が前年同期比13%減の8億5600万円だった。前期に営業外収益の「その他」に計上した、一部の倉庫火災で商品が焼失したことによる受取補償金がなくなったのが響いた。売上高は8%増の157億円、営業利益は5%増の8億3400万円だった。

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