ウクライナ・リビウ市長、医療体制の強化で支援を呼び掛け 神戸で講演

20230907リビウ市長講演

【神戸経済ニュース】来日したウクライナ西部リビウ市のアンドリー・サドビー市長(写真)は6日夕方、神戸市内で一般向けに講演し、ロシアによる軍事侵攻が始まって以降、ウクライナ全土から負傷者が集まる医療拠点になったリビウ市での医療体制の強化に向けて、支援を呼びかけた。特にロシアの攻撃や戦闘で足や腕をなくし、義肢装具の装着を待っている人がウクライナ全土で9万人いるといい、「義肢装具を作る技術を持つ会社との連携が重要だ」と日本企業との連携に期待を述べた。

 リビウ市は、兵士も民間人も負傷した場合に治療し、リハビリ・回復、メンタルケア、そして再び日常生活が送れるようになるまで、切れ目なく負傷者をケアする体制「Unbroken(アンブローケン)」の整備を打ち出した。患者を収容するための病院も増設を予定しており、このうちの1つは日本の建築家である坂茂氏が設計を進めている。これをきっかけに、日本からの支援も期待していることを強調。寄付金を募る電子決済のためのQRコードを示して、支援を呼びかける一幕もあった(写真)。さらに「日本政府からも支援が受けられればありがたい」と語った。

 日本を訪れた印象については「日本に滞在して4日目になるが、毎日のように感銘を受けている」という。「日本のみなさんがやさしく、何でも完ぺきにやろうとしていて、本当に感銘を受けた」と話した。日本もロシアとの間で北方領土問題を抱えることを念頭に、日本とウクライナが「共通の『課題』を抱えているが、ともに乗り越えて前に進めたい」と語った。

 講演会には神戸市の募集に応募した人や、ウクライナから避難して神戸に滞在する人など約80人が集まった。

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