アシックスの時価総額1兆円を超す 神戸市内で2社目・シューズ高成長期待で

20191231神戸株ワッペン

終値 5311円 +79円(+1.51%)

【神戸経済ニュース】8月31日の東京株式市場では、スポーツ用品大手のアシックス(7936)が5日続伸し、終値としては初めて時価総額が1兆円の大台に乗せた。神戸市に本社を置き、時価総額が1兆円を超す会社はシスメックス(6869)に次いで2社になった。登記上の本店を神戸市に置く川崎汽船(9107)を含めても3社になる。世界的なランニングの競技人口の増加を追い風に、高機能ランニングシューズを中心とした高成長期待で買いを集めている。

20230901アシックス株価

 8月8日に2023年12月期の業績予想を上方修正し、株価の上昇が加速した。今期の連結純利益は前期比26%増の250億円になる見通し。2期連続の最高益を確保する。年間配当金を前期比15円増の55円と引き上げたのも好感された。好調なランニングシューズに加えて、日本では訪日客による「オニツカタイガー」ブランドのシューズの購入が増えた。東南アジア、南アジアでは街履きのスニーカーが想定以上に推移したという。アシックスのブランド力向上が読み取れる。

 円安も追い風になっている。同社は22年12月期に連結売上高4846億円のうち、国内売上高は1234億円だった。内部売上高や振替高を考慮すると、82%が海外売上高になるという。とりわけ北米や欧州といった通貨高が先行する地域での売上高が大きく、対ドル・対ユーロでの円安進行は今期の収益を想定以上に押し上げるのではないか、といった見方も増えているようだ。シューズの販売の伸びと、外部環境の追い風で強気見通しを示すアナリストも多い。

 世界規模で展開するスポーツブランドが米ナイキや独アディダス以外にも増え、ひと昔前に比べると競争は格段に激化しているが、その分、市場は広がったともいえる。特に今後人口が増える東南アジア、南アジアでのブランド力向上は成長期待にもつながりやすい。日経500種平均株価の採用銘柄。業種は「その他製造」だ。時価総額の増加によって存在感が高まり、日経平均株価の225銘柄に採用される候補と市場で話題になるようなら、海外ファンド勢の買いなども巻き込んで一段と株価の上昇にも期待がかかる。

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