久元神戸市長「木材チップの舗装もあり得るのでは」 森林活用で初のフォーラム

20230831森林フォーラム

【神戸経済ニュース】「いままでの考え方で舗装し続けていいのだろうか、これからは木材チップを使った舗装もあり得るのではないか」。神戸市の久元喜造市長は30日、神戸木材会館(神戸市兵庫区)で初めて開催した森林活用を考える行事「神戸の森とまちがつながるフォーラム」であいさつして述べた。最近の暑さの原因とされる「ヒートアイランド現象」を和らげるため、熱を蓄えるコンクリートに代わる素材として、木材も考えられるのではないか--。久元市長は「思いつきですが」と断ったうえで話していた。

 これまで六甲山地の山並みを覆う森林といえば、防災の観点から語られることがほとんどだった。ただ「持続可能な森林」を展望すると、住民が森林に手を入れることで、さまざまな森林の恩恵を積極的に受け取ることが重要になるという。一方で森林は神戸市の面積の約4割を占めるにもかかわらず、事実上林業が存在しておらず、あまり森林が活用されていないのが現状だ。神戸市は7月に森林に関係する機関や企業が情報共有する「こうべ森と木のプラットフォーム」を立ち上げ、関係者に参加を呼びかけ始めた。今回の行事も、その一環だ。

 久元市長のあいさつに続いて、林野庁の長崎屋圭太・森林整備部長(崎は右上の大が立)が基調講演として全国の森林の活用事例などを紹介。同志社大の三俣学教授が森林所有と資源管理について、神戸芸術工科大の曽和具之准教授が木材の活用に活用についてそれぞれ説明して、神戸の森林や木材を巡る現状を確認した。

 さらに、ひょうご持続可能地域づくり機構の畑中直樹代表理事が司会を務め、「森林とまちをつなぐ、森林を地域で生かす」をテーマにパネル討論(写真)。折からのキャンプブームでやや注目度が高まったとはいえ、レジャーを含めた森林活用の余地は依然として大きい。同時に、所有者の高齢化など森林に多くの課題があることも改めて確認した。

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