ノーリツの1〜6月期純利益2.1倍 有価証券売却などで最終増益を確保

20230809ノーリツ

【神戸経済ニュース】ガス給湯器大手のノーリツ(5943)が9日に発表した2023年1〜6月期の連結決算は、純利益が前年同期比2.1倍の10億円になった。投資有価証券売却益2億1200万円を特別利益に計上したほか、前年同期に特別損失として計上した2億9600万円の投資有価証券評価損がなくなったのが寄与した。持分法による投資損失として3億9800万円を営業外費用に計上したのを補った。

 売上高は4%増の997億円、営業利益は59%増の12億円だった。新型コロナウイルスの影響が縮小し、経済活動の正常化が進む中、国内外で販売量が増えた。ただ同業各社の流通がほぼ同時に回復したことで競争が激化。加えて7月に給湯器、8月にガスコンロの新製品発売を前に、買い控えも発生した。国内事業では1億600万円の損失(前年同期は6億円の利益)を計上した。一方で海外事業では13億8300万円の利益を確保した。

 1〜6月期の売上高は会社予想である売上高1100億円、営業利益27億円を下回ったのも、国内事業の苦戦があった。流通増による競争激化や、新製品発売前の買い控えに加え、エネルギー・生産・物流の価格が上昇する中で「5月に実施した価格改定が費用高騰に追いついていなかった」(腹巻知社長)という。

 23年12月期の連結業績予想は据え置き。純利益は23%増の59億円を見込む。海外事業が引き続き順調に推移している。国内では、ふろ給湯器とガスコンロの新製品効果が表れる見通し。このため上期は予想を下回ったが、「下期に挽回できる」(腹巻社長)とみて、業績予想の修正は見送った。

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