川重の4〜6月期、純利益67%増の90億円 アンモニア運搬船の工事など増加

20230808川重

【神戸経済ニュース】川崎重工業(7012)が8日に発表した2023年4〜6月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比67%増の90億円だった。水素などエネルギー事業や液化石油ガス(LPG)とアンモニア運搬船の工事量が増加した「エネルギーソリューション&マリン」分野(セグメント)の事業利益が伸びたのが寄与した。ボーイング向けなどの航空エンジンが増加した「航空宇宙システム」の赤字幅も縮小した。

 売上高に相当する売上収益は16%増の4053億円、事業利益は2.2倍の102億円になった。米国向け電車が増加した「車両」の売上収益が171億円増と大きく寄与。「パワースポーツ&エンジン」は引き続き欧州向け2輪車と北米向け4輪車、汎用エンジンが好調だった。円安も追い風になった。一方で「精密機械・ロボット」は半導体製造装置向けや、中国の建設機械市場向け油圧機器が減少。減収に加え事業損失を計上した。

 24年3月期の連結業績予想は据え置き。純利益は前期比11%増の470億円を見込む。売上高を10%増の1兆9000億円、事業利益を5%減の780億円とする見通しも維持した。

20230808川重セグメント

 ただ足元の状況を反映して、セグメント別の収益予想は見直した。「エネルギーソリューション&マリン」は船舶海洋事業の業績改善を反映。通期の事業利益を前期比2.8倍の110億円の見通しと、従来予想の90億円から引き上げた。「パワースポーツ&エンジン」の事業利益も北米の好調を受けて30%減の500億円と、従来の470億円から引き上げ。半面、「精密機械・ロボット」の事業利益は31%減の60億円の見通しと、従来予想の100億円から引き下げた。

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