川重、今期純利益350億円に下方修正 ノルウェー社の造船キャンセルで特損

 川崎重工業は26日、2018年3月期の連結純利益が前期比34%増の350億円になる見通しだと発表した。従来予想の380億円から下方修正し、増益幅が縮小する。ノルウェーの海運会社アイランドオフショアから受注した、海洋構造物などを建設するのに使うオフショア作業船の造船契約が合意解除(キャンセル)に伴い、特別損失を計上することが主因。

 特別損失は約130億円を見込むが、このうち18年3月期の連結決算には95億円が影響する。一方で、前期までに損失計上したブラジルでの造船合弁事業に関する損失額が確定し、繰延税金資産の計上や税負担の軽減などで戻入額が65億円発生。差し引きで今期の純利益予想を30億円引き下げた。売上高、営業利益の予想は据え置いた。

 アイランドオフショアを巡って川重は、アイランド社の業績不振に伴う銀行団との債務再編協議の行方を注視するなどのコメントを6月に発表していた。アイランド社から受注したオフショア作業船の建造を一時中断するなど損失を拡大させない措置も取っていた。同時にアイランド社と同作業船の取り扱いについて協議を進め、このほどキャンセルで合意したとしている。(図は川重が以前公表したオフショア作業船のイメージ)

20170626川重オフショア作業船
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