新港2突の新アリーナ「25年4〜9月の週末は一瞬で満杯」 年300万人を目標
- 2023/08/05
- 02:06

【神戸経済ニュース】2025年春に新港第2突堤で完成を予定する1万人規模の新アリーナ(仮称・神戸アリーナ)について、運営会社One Bright KOBE(ワンブライト神戸、神戸市中央区)の渋谷順社長(写真)は、開館当初に当たる「25年の4月から9月までの6カ月間について、いくつかの関係先に需要調査を含めて仮の仮ぐらいの予約を取ったところ、調査の形にもかかわらず一瞬で週末が全部満杯になった」と述べ、興行主による同アリーナへの関心の高さを示した。渋谷社長は神戸商工会議所が3日に開いた、同アリーナとの協業提案に関する説明会で話した。
同アリーナを本拠地にする予定のバスケットボールBリーグの神戸ストークスの試合は年間で30〜40日になる見通し。それ以外の日は音楽、アーバンスポーツ、格闘技といった屋内興行を開催する計画だ。準備日としてアリーナを貸し出す日を除くと、観客が入る「本番稼働日」は年160日程度を見込む。これに年間で100万〜150万人の動員を想定しているという。さらにアリーナの外周に開設する緑地でのイベントなども積極的に展開する方針で、渋谷氏は「全部で年300万人に来ていただこうと思っている」と目標を語った。
渋谷氏は新アリーナが「民設民営のアリーナで、公設の体育館運営とはビジネスモデルが違う」とする一方で、神戸ににぎわいをもたらす「まちづくりの事業」とも指摘。公共性の高さこそが収益の源泉になる事業モデルを組み立てるうえで、さまざまな地元企業との連携が必要だと強調した。管理、飲食、物販、環境課題、回遊性向上、データ連携、アリーナを取り囲む海に関する事業など、地元企業とはさまざまな協業の可能性があり、事業連携のアイデアを募集したいと話していた。
この日は神戸ストークスの北村正揮社長も、同チームとの協業について企業の提案を受けることを説明した。すでに神戸ストークスは一段の知名度向上やファン獲得をめざし、神戸市内の学校や企業などと連携する「HELLO KOBE アクション」を開始。さらにチームと提案者の両者にメリットがある提案があれば、取り入れたい考えとしている。渋谷氏は神戸ストークスの親会社であるスマートバリュー(9417)の社長も務める。
説明会の会場になった神商ホール(神戸市中央区)には約120人が集まった。このほかテレビ会議システムを通じて約100人が説明会を視聴。神商の行事では会場に足を運んだ人数が、テレビ会議システムの人数を上回ることは珍しく、神戸経済界の新アリーナに対する関心の高さが表れた。ワンブライト神戸、神戸ストークスとの協業提案の方法は、説明会の参加者にのみ提示した。説明会に参加しなかったが、協業提案がある場合は神戸商工会議所(産業部・電話078・303・5806)に問い合わせるよう求めている。
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