斎藤兵庫知事、赤字ローカル線「地元のせいにしすぎの感も」 廃止論をけん制

20230719斎藤兵庫知事

【神戸経済ニュース】兵庫県の斎藤元彦知事(写真=兵庫県が配信した動画より)は19日の定例記者会見で、県内の赤字ローカル線の乗客が少ないことについて、JR西日本(9021)側が「少し沿線自治体とか地元のせいにしすぎの感もある」との認識を述べた。「事業者としてのJRも、どう努力していくのか見せてもらうことが大事」と主張し、あくまで存続を前提に、沿線の活性化策を議論する方針を強調した。兵庫県などは18日に「JRローカル線維持・利用促進検討協議会」の会合を開いた。

 加えて斎藤知事は「JRの経営状況も黒字化している」と述べ、新型コロナウイルスの影響を受けて2022年3月期まで2期連続の最終赤字だった局面から、JR西日本の経営状況が改善したと指摘。少子高齢化の進行などを背景にJR西日本が「早く構造改革をしたいということだと思うが、全体の黒字の中で一定の赤字路線も含めて維持していくという大きな方向性は、JR側でもしっかり認識してもらって」と、赤字ローカル線の廃止論をけん制した。

 一方でJR西日本とは「対立するつもりもなく、いまある協議会の中で合意形成を時間をかけてやっていくことが大事」とも強調した。

 JR西日本は22年4月に1日あたりの輸送人員が2000人を下回る線区の赤字状況を開示。兵庫県内では山陰線の城崎温泉(豊岡市)以西に加え、加古川線・姫新線・播但線のそれぞれ一部の4線区が経営状態の開示対象になった。これを受けて兵庫県は関係市町とともに「JRローカル線維持・利用促進検討協議会」を組織し、存続に向けた活動を開始。通勤、通学、通院などの足として欠かせないと主張している。

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