神戸港と大阪港、コンテナ効率化めざす新システムで同時試験運用 18日から

20210911コンテナターミナル

【神戸経済ニュース】国土交通省の近畿地方整備局とふ頭管理会社の阪神国際港湾、神戸市、大阪港湾局の4者は18日から神戸港と大阪港で、コンテナターミナルの効率化を目的とする港湾情報の新システム「CONPAS(コンパス)」の試験運用を実施する。8月10日までの予定だ。神戸港と大阪港で同時に試験運用するのは初めて。これまで神戸港と大阪港で、それぞれ3回ずつの試験運用を実施してきたが、より実戦に近い形でシステムを運用。コンテナターミナルで円滑にコンテナを搬出入できるか検証する。(写真は神戸港のコンテナターミナル=資料)

 これまでの試験運用は神戸港のコンテナターミナル「PC-18」と、大阪港の夢洲コンテナターミナル(DICT)で同時に実施する。これまでの試験運用ではトレーラーがターミナルのゲート(搬出入口)を通過する時間を平均60秒短縮。ゲート前の混雑解消に寄与することを確認した。これまで搬出入の予約は海運貨物取扱業者(海貨業者)が担当してきたが、今回は海上コンテナ輸送事業者(海コン業者)も予約できるようにした。さらに用車(チャーター車)もCONPASを利用できるなど、対象を拡大する。

 近畿地方整備局などは、神戸港と大阪港では2023年度中の本格導入をめざして準備を進めている。本格導入前の試験運用としては、特に大きな不具合が発生しない限り、18日からの試験運用が最後の試験運用になるとみられる。今後はCONPASが利用できるターミナルの増加など、システムの普及に焦点が移る見通しだ。

 CONPASはコンテナ物流の効率化を目的に国土交通省が開発。ターミナルへの搬出入を予約制にしてトレーラーの到着時刻を平準化するほか、ドライバーの携帯端末で事前に搬出入に関する情報を表示してゲートでのトラブルを回避する。さらに阪神港ではターミナル内の行き先をドライバーに示す機能も付けた。海上コンテナの陸上輸送を効率化することで、国内コンテナ輸送の競争力強化や、トラック運転手の勤務時間管理を厳格化する「物流の2024年問題」対策にも寄与する。

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