神戸製鋼の機械事業、30年度に売上高3000億円目標 エネルギー転換など商機
- 2023/07/07
- 06:06
【神戸経済ニュース】神戸製鋼所(5406)の竹内正道・副社長執行役員は6日に開いた機械事業部門の事業説明会で、同事業部門の収益目標として2030年度(31年3月期)に3000億円の売上高をめざしていることを示した。24年3月期予想の2550億円から、2割程度の増収をめざす。化石燃料から再生可能エネルギーへのエネルギー転換が商機になるとみられるほか、戦略的な合併・買収(M&A)を含めた新事業の創出・育成を推進。売上高・経常利益率が約8%と高い収益性を維持したまま、事業規模を拡大する。
神戸製鋼の機械事業は主に「エネルギー・化学」「一般産業」「新分野」の3分野で構成する。エネルギー・化学の主な製品は石油化学や発電などに向け、「非はん用圧縮機」「熱交換器」「気化器」などを販売。一般産業分野は自動車関連や工場インフラ、製鉄機械を製造し、主力はゴム混練機やはん用圧縮機だ。新分野は、今期から新たに機械事業に加わったコベルコ科研が製造する半導体ウエハーの検査装置や、全固体電池の製造で活用できる「等方圧加圧装置」など。
総じて1台あたり数億円の機械で、産業基盤を支える製品群だ。主力の工場は高砂製作所(高砂市)と播磨工場(加古郡播磨町)だが、米国、インド、中国、スウェーデンと海外にも製造拠点を持つ。
30年度の方向性としては、一般産業分野の製品群は現在と同程度の売上高を想定。一方でエネルギー・化学は約1200億円と、今期予想比で2割強伸びる見通し。新分野は新規事業も合わせて、現在の2倍位以上である600億円超の売上高まで拡大したい考えだ。機械事業の23年3月機の売上高は、前の期に比べ12%増の1869億円、経常利益は14%増の143億円だった。神戸製鋼全体の業績に占める割合は売上高で7.6%、経常利益で13.3%を占めた。
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