斎藤兵庫知事が神戸高校を視察 「世界に通じる人材どう生み出すか」
- 2023/06/17
- 05:07
【神戸経済ニュース】兵庫県の斎藤元彦知事は16日、兵庫県立神戸高校(神戸市灘区)の視察後に記者団の質問に答え、「世界に通じる人材をどう生み出していくか。県内高校生の73%が通学するパブリックスクール(公立学校)にとって一番大事なこと」と述べ、教育予算を増額する意義を強調した。斎藤知事はかねて、県立高校の設備投資のために28年度までに6年間で300億円を投入する方針を示している。具体的な資金の使い道を探るうえで実際に活動している生徒の様子を見たいと、県内でも有数の伝統校で、進学校でもある神戸高校を視察した。
斎藤氏が高校向けに予算を増額したのは、「1校あたりの予算額が全国で46位と低く、これを改善する必要があるとの問題意識に基づく」と改めて説明。これまでに老朽化した部活動の設備などを積極的に更新する方向を示していた。今回の視察では、校内の場所によってはWi-Fi(無線LAN)や携帯電話がつながりにくいといった生徒の声があったほか、「ハイレベルな英語教育を増やしてほしいという生徒もいた」と述べ、今後の教育予算の立案に向けたヒントを得たことを示した。
神戸高校は旧制神戸一中の流れをくみ、小説家の小松左京や村上春樹、俳優の高島忠夫、ソニー(6758)創業者である井深大らの出身校としても知られる。2003年に従来の理数コースに代わり総合理学科を設置。先進的な理数教育を実施して大学教育につなげる「スーパーサイエンスハイスクール」の指定を受けており、卒業生のほとんどは大学に進学する。
この日の斎藤知事は、総合理学科1年の英語と、普通科2年の「総合的な探求の時間」で環境問題を学ぶクラスの授業に参加。両クラスで生徒らの活動や議論に加わったほか、休み時間には生徒に促され、斎藤氏の声で「朝の大切さ」を広報する自動販売機でジュースを購入した。斎藤氏が神戸市内の県立高校で授業を視察するのは初めて。(写真は総合的な探求の時間で班ごとの議論に加わる斎藤氏)
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