関西エアポートの前期、3期連続の最終赤字 神戸空港は33%増の大幅増収
- 2023/06/15
- 00:56
【神戸経済ニュース】関西国際空港、大阪国際(伊丹)空港に加え、子会社を通じて神戸空港を運営する関西エアポート(大阪府泉佐野市)が14日に発表した2023年3月期の連結決算は、最終損益が189億円の赤字(前の期は302億円の赤字)だった。3期連続の最終赤字。新型コロナウイルスの影響で関西国際空港での国際線の発着回数が少なく、同空港の運営費や減価償却費をまかなえなかった。ただ22年10月に水際規制が緩和されたことで国際線の発着回数や利用者数は徐々に回復。国際線を巡る収益も回復に向かい、同社全体の赤字幅も前の期に比べて縮小した。
新型コロナウイルスの影響を見極めるうえで同社が開示した19年1〜12月との比較でみると、関西国際空港の発着回数が48%減、同空港の旅客数が47%減だった。記者会見した山谷佳之社長は、いずれも30%減の水準ほどに回復すれば、関西エアポートして黒字が視野に入るとの見方を示した。そのうえで「国際線の利用でコロナ前に最も多かった、日本から海外へ向かう日本人の回復が遅れている」と指摘。夏休みシーズンに日本人の海外旅行が増えるかは、同社が24年3月期に4期ぶりの最終黒字を計上できるかの鍵になると強調した。
連結決算の内訳として発表した神戸空港を運営する関西エアポート神戸(神戸市中央区)の単独業績は、純利益が前の期比横ばいの2億円だった。営業収益は33%増の28億円と大幅増収で、同社が18年4月に運営権を取得してからの最高である20年3月期に並んだ。ただ天井の改修工事や化学消防車2台を更新するなど設備投資を実施。電気代なども上昇した。年間の発着回数は15%増の約3万4000回、旅客数は77%増の311万人だった。19年1〜12月と比較した発着回数は発着枠拡大の影響で10%増、旅客数は8%減だった。
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