「国内貨物と貿易貨物の積み合わせで競争力向上」 井本商運「きそ」神戸初入港

20230602きそ

【神戸経済ニュース】内航コンテナ最大手の井本商運(神戸市中央区)の井本隆之社長は2日、同社が取得した新造船「きそ」(1枚目の写真=28日撮影)の神戸港初入港を記念した式典で「国内貨物とフィーダー貨物を積み合わせすることで、さらに競争力を上げ、近海フィーダーとも勝負ができるようになると期待している」とあいさつし、同船の活躍を期待した。同船はコンテナ1096個(20フィートコンテナ換算)を積載できる、井本商運としては過去最大の船舶。今月から京浜港〜仙台港〜苫小牧港の航路に投入する予定だ。

 井本商運はコンテナの積み下ろしができる国内69港うち、62港に定期航路を持つ。井本社長は「このネットワークを生かして、モーダルシフト(貨物の輸送経路・手段の変更)を達成したい」と述べ、トラック運転手の勤務時間管理を厳格化する「物流の2024年問題」で発生する需要を、積極的に取り込みたいとの意欲を示した。国内輸送と輸出入貨物の国内2次輸送(フィーダー)を同時に手がけることで輸送効率を高めて、韓国・釜山港を中心とした日韓のフィーダー輸送に対する競争力につなげ、神戸港を通じた輸出入を拡大したい考えだ。

 式典は新港第2突堤に接岸していた同船の操舵室内で開催した。神戸市港湾局の松木隆一副局長は、藤原裕史船長に記念たてを、山崎博孝機関長に神戸ワインをそれぞれ手渡した。ふ頭会社である阪神国際港湾の中村光男常務執行役員は、井本氏に記念の陶板絵を手渡した。(2枚目の写真は記念撮影=左から中村氏、松木氏、井本氏、藤原氏、山崎氏)

20230602記念撮影

 井本商運は同型船の2船目は23年8月、3船目は24年11月に投入を計画。井本氏は、2船目については神戸港を中心に運航する方針も示した。全長141.9メートル、総トン数9662トン。「きそ」は、旭洋造船(山口県下関市)で建造し、5月10日に完成した。外国船主の新造船を、完成引き渡し後に井本商運が購入した。3日朝には京浜港に向けて出港する。

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