石原ケミカル、今期純利益19%増に 5期連続増配・自動車関連は台湾など展開も

20230516石原ケミカル

【神戸経済ニュース】ハンダめっき液大手の石原ケミカル(4462)は15日、2024年3月期の連結純利益が前期比19%増の20億円になりそうだと発表した。物価高などを背景としたパソコンやスマートフォン、液晶テレビなど最終製品の販売減による同社製品の需要減を、市場拡大が続いている高性能パッケージ基盤向けの事業拡大で補う。車検の際などに使用するエアコン洗浄剤も引き続き増加を想定。

 売上高は5%増の214億円、営業利益は26%増の27億円を見込む。大阪取引所で記者会見した酒井保幸社長は「自動車用品関係はASEAN(東南アジア諸国連合)地域や台湾にも展開したい」と話す。自動車用化学製品は現在、9割近くを国内販売、残りは中国で販売している。ただ「車は全世界にある」(酒井社長)ことから拡販の余地があるとみる。現地に担当者を派遣して顧客の新規開拓などを積極化したいという。

 売上高は前期に続き、営業利益は22年3月期を上回り過去最高になる見通しだ。年間配当金は36円(うち中間18円)を予定しており、22年10月1日付で実施した株式分割を考慮すると5期連続の増配。過去最高の配当額になる。

 同時に発表した23年3月期の連結決算は、純利益が前の期比18%減の16億円だった。データセンター投資が活発だった恩恵を受けたほか、エアコン洗浄剤も好調で増収。ただ旅費や減価償却費など販管費が増加したほか、投資有価証券売却益が前の期に比べて減少したのも響いた。売上高は7%増の203億円、営業利益は9%減の21億円になった。

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