山陽電、今期純利益23%減に 旅客増も電力価格の上昇が収益圧迫

20230514山陽電

【神戸経済ニュース】山陽電気鉄道(9052)は12日、2024年3月期の連結純利益が前期比23%減の20億円になりそうだと発表した。分譲マンションの引き渡し戸数が前期に比べて減少することによる減収に加え、鉄道では電力価格の上昇による動力費の増加が逆風になる。流通業でも山陽百貨店の1階増床による減価償却負担が増える。新型コロナウイルスの影響が薄まることによる鉄道・バスの回復で補いきれない。

 売上高に相当する営業収益は1%減の384億円、営業利益は16%減の29億円を見込む。神戸〜姫路が主力である鉄道事業は営業収益が4%増の122億円になると見込む。特に定期外の旅客増による増収を見込むが、新型コロナ前である20年3月期との比較では、なお4%少ない水準を想定。一方で設備投資は前期比65%増の95億円を予定する。鉄道では変電所の更新や夢前川駅のバリアフリー化、6000系電車新造などを予定する。

 年間配当金は30円(うち中間15円)を据え置く。

 同時に発表した23年3月期の連結決算は、純利益が前期比55%減の26億円だった。前の期に舞子ホテル(神戸市垂水区)を売却し、特別利益に67億円の売却益を計上した反動が表れた。新型コロナの影響が薄れて鉄道・バスの収支は改善。売上高は14%増の389億円、営業利益は2.3倍の34億円になった。

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