上組の今期、純利益5%減の235億円に 人件費も増加で・前期は最高益

20230513上組

【神戸経済ニュース】港湾運送大手の上組(9364)は12日、2024年3月期の連結純利益が前期比5%減の235億円になりそうだと発表した。輸出入は高水準で推移し、自動車の輸出も足元で回復が目立つなど、貨物の取扱高が伸びて増収を見込む。ただエネルギー価格のさらなる上昇に加えて、人件費や外注費の増加でコスト増が増収を上回る見通しだ。

 売上高に相当する営業収益は6%増の2900億円、営業利益は2%減の310億円を見込む。取扱量の増加には、前期に開設した東京都江東区の新倉庫と、神戸市東灘区に開設した子会社の新冷蔵倉庫の通年寄与もある。新型コロナウイルスの影響が薄れて生産量が回復し、工場荷役請負も堅調に推移する。ただ新たなコスト増要因である人件費や外注費の増加を補えない。

 年間配当金は前期据え置きの90円(うち中間45円)を予定する。

 同時に発表した23年3月期の連結決算は、純利益が前の期比18%増の246億円と、過去最高を更新した。取り扱った貨物量の増加に加え、採算も改善。営業利益率は11.5%と、前の期の10.9%から改善した。営業収益は5%増の2741億円、営業利益は11%増の315億円だった。期末配当金を従来予定の43円から50円に引き上げ、年間配当金を90円にした。

 12月22日までに自己保有分を除く発行株式数の3.91%である430万株、117億円を上限に自社株買いを実施することも、あわせて発表した。

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