フジッコ、今期純利益22%減に 前期に土地売却益・6月に値上げも

20230513フジッコ

【神戸経済ニュース】総菜大手のフジッコ(2908)は12日、2024年3月期の連結純利益が前期比22%減の11億円になりそうだと発表した。前期に特別利益として計上した西宮市の土地売却益7億800万円がなくなる。エネルギー価格の上昇や、円安による材料の輸入価格の上昇には、3月に実施した値上げや、6月に予定している値上げなどで採算改善を見込むが、補いきれない見通しだ。

 売上高は2%増の558億円、営業利益は1%増の13億円を見込む。製品別ではすべて分野で伸びを見込むが、主力の総菜製品が3.3%増、デザート製品が7.8%増と堅調に推移する見通し。「カスピ海ヨーグルト」のリニューアルで、ヨーグルト製品は5.4%増、昆布製品は2.0%増をを想定。豆製品は0.4%増とみている。年間配当金は前期据え置きの46円(うち中間23円)を予定する。

 昨年6月に最初の値上げを実施して以来、製品価格はすでに平均して10%程度上昇した。12日に大阪取引所で記者会見した福井正一社長は、値上げの直後には消費者の買い控えが発生しやすいが「他社や他業種も一斉の値上げとあって、これまでの値上げよりも買い控えの影響は2分の1程度になった」という。6月の値上げには「上期にテレビ広告を増やすことで対応する」と話していた。

 同時に示した23年3月期の連結決算は、純利益が前期比34%減の14億円だった。主力の総菜は「おばんざい小鉢」シリーズなどが好調で伸びたが、ヨーグルト製品は巣ごもり需要の反動で減収。加えて電気代や材料価格の輸入価格などが上昇したのが逆風になった。売上高は2%減の539億円、営業利益は60%減の12億円になった。

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