橋本川重社長、今期年間配「現時点で80円も利益改善と配当増めざす」

【神戸経済ニュース】川崎重工業(7012)の橋本康彦社長は10日に電話会議システムを通じて開いた決算説明会で、2024年3月期の年間配当金を前期比10円減配の80円としたことについて、「現時点では80円を予定しているが、さらなる利益改善と配当増をめざしている」と述べ、収益の上振れを積極的にねらう意欲を強調した。減配は今期の減益見通しを受けたもので、主因は円高の想定と、稼ぎ頭だった2輪車や北米向け4輪車を中心とする事業分野(セグメント)「パワースポーツ&エンジン」の減益見通しだ。

 自動車各社の生産回復と、販売店などでの在庫の回復を背景に、足元では北米の2輪車などで競争激化。「前期の後半ぐらいから徐々に、販促費を使い始めている」(橋本社長)という。販促費をどの程度使うかは今後の「販売動向次第だが、前期に比べると環境が厳しいのは確実」(山本克也副社長)との現状認識がある。

 ただ橋本氏は今回示した今期の業績予想について「利益は(予想よりも)上がる可能性が十分にある」とみる。現時点では赤字の医療用ロボット事業は、販売の進展によって利益が急拡大する可能性があるという。このほか鉄道車両でも、今期は米ニューヨークの地下鉄向け車両R211型の引き渡しが始まり採算が改善する。もとより2輪車などの競争激化も「保守的」。売上収益(国際会計基準)で過去最高を見込む今期収益の更なる上振れに、強気の姿勢を見せていた。

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