神戸港、のごぎり輸出3年連続で最高 新型コロナでDIYに需要・神戸税関

20230424のこぎり輸出

【神戸経済ニュース】神戸税関は2022年まで3年連続で、神戸港での「のこぎり」の輸出額・輸出数量が過去最高を更新したとのリポートをまとめた。22年の輸出額は前年比7%増の20億円、輸出数量は1%増の153万丁だった。三木市や小野市など金物の産地で製造したのこぎりは、かねて神戸港を通じて輸出。のこぎり輸出の全国シェアでは、金額・数量とも35年連続で神戸港がトップだ。性能の高い日本産の刃物として輸出は増加傾向にあったが、これが新型コロナウイルスの感染拡大で加速したという。

 業界団体が海外の見本市に積極出展するなどで、のこぎりの輸出は増えていた。SNS(交流サイト)などを通じた「日本製のこぎりは切れ味がよく、切断面がきれいで、耐久性にすぐれている」といったクチコミも追い風になっていた。評価が高まってきた中で、新型コロナウイルスの感染拡大。外出を控える動きが世界的に広がり、注目されたのがDIYだ。外出できない休日に、自宅で時間でDIYを楽しむ需要が世界的に高まった。輸出だけでなく「国内向けにもホームセンターなどで、のこぎりの販売が増えた」(三木市商工会議所・中小企業相談所)という。

 食器などを卸売りする店舗が並ぶ道具屋街の東京・かっぱ橋や、大阪・千日前道具屋筋では、包丁専門店で訪日外国人観光客が買い物する姿は新型コロナ前にすでに定着。最近の水際規制の緩和で、再び訪日客の姿が戻っただけでなく、円安で数万円の高級包丁もよく売れているという。日本の刃物に幅広く関心を持つようなら、相乗的にのこぎりにも関心が高まりやすくなる。ホームセンターもまた、訪日客に人気のスポットだ。のこぎり輸出の増加はもしかすると、のこぎりにも「爆買い」の波が訪れる前触れかもしれない……。

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