ウクライナ大使「神戸医療産業都市に関心を持っている」 戦災復興の計画で

20230422コルスンスキー駐日ウクライナ大使

【神戸経済ニュース】ウクライナのセルギー・コルスンスキー駐日大使(写真)は21日に兵庫県が開催した「第1回『創造的復興』の理念を活かしたウクライナ支援検討会」の終了後に記者団の取材に応じた。同大使は戦災復興に向け、「こちらでの成功経験として都市計画・街づくりについてと、神戸医療産業都市とりわけバイオクラスターの設立に、おおいに関心を持っている」と述べ、阪神淡路大震災からの復興計画がウクライナでも参考になると強調した。

 加えて「今週、ウクライナ農業省の代表団が日本を訪れ、東北地方で東日本大震災からの農業復興について学んだ」と説明。戦後復興に向けて、日本を中心とした東アジアの災害復興や戦後復興が参考になるとの観点から、コルスンスキー氏が書籍にまとめて出版する計画があるとも明かした。

 兵庫県が開いた支援検討会の中でコルスンスキー氏は「ロシア軍がウクライナから撤退するときには、復興計画ができている必要がある」「ぜひとも近代的なウクライナ作りにみなさんの力をお借りしたい」などと発言していた。

 今回の検討会で兵庫県は「検討のペースは戦況を見極めながら」としながらも、24年3月までに復興に向けた提言案をまとめることを確認。23年11〜12月にも中間案をまとめ、年末年始にも兵庫県の住民向けにシンポジウムを開催する。さらに大阪市で開催する25年の国際博覧会(大阪・関西万博)で支援の成果を国内外に発信する方針を示した。

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