JR西日本、姫路市に「総合水素ステーション」検討 燃料電池列車に供給

20230413JR西日本水素
【神戸経済ニュース】JR西日本(9021)は12日、姫路市のひめじ別所駅と併設する姫路貨物駅を念頭に、列車、バス、トラック、フォークリフトなどに幅広く水素を供給し、さらに他都市に水素を供給するための鉄道水素輸送の拠点にもなる「総合水素ステーション」(イメージ図=JR西日本提供)の開設を検討すると発表した。軽油を燃料にディーゼルエンジンの動力で走る気動車を、30年代に燃料電池列車に置き換えるための開発も始める。2050年にグループ全体の二酸化炭素(CO2)排出量をゼロにする環境長期目標に向けた取り組みの一環だ。

 JR西日本は、姫路港での水素活用や脱炭素化を目的とした兵庫県の産官学連携組織「播磨臨海地域カーボンニュートラルポート推進協議会」に参画し、水素の利用について検討してきた。姫路港では関西電力(9503)や川崎重工業(7012)が海外からの水素の受け入れ拠点や、発電所を含めた周辺工場への水素サプライチェーン(供給網)の構築などを検討している。JR西日本が総合水素ステーションを建設することで、交通機関への水素供給や、貨物列車を使った姫路周辺にとどまらない水素供給網がより円滑になる。

 総合水素ステーションから姫路駅や網干総合車両所(姫路市)まで線路沿いに水素パイプラインの敷設も検討する。主に駅や車両基地で、燃料電池列車に水素を供給するため。姫路駅を起終点とする姫新線や播但線は気動車を運行しているが、水素の供給体制が整うことで燃料電池列車に置き換えが可能になる。総合水素ステーションの規模や整備の時期については、周辺の工場や交通機関での水素利用の浸透などの進捗などを勘案しながら引き続き検討する考えだ。

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