ATAOの前期、最終赤字2億2800万円 通販サイト影響で・今期は最終黒字に

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【神戸経済ニュース】バッグや財布を企画・販売するスタジオアタオ(ATAO、3550)が12日に発表した2022年2月期の連結決算は、最終損益が2億2800万円の赤字(前の期は2100万円の赤字)になった。会社予想はトントンだったが、ネット通販サイトの自社化への切り替えで、外部委託していた旧サイトの顧客名簿を引き継げなかった影響が大きかった。加えて旧ネット通販サイトで販売していた在庫のうち、限定品などで販売できなくなった商品の評価損を計上したのも響いた。5円の期末配当は従来予定通り実施する。

 売上高は3%増の37億円、営業損益は2億5600万円の赤字(前の期は2億5600万円の黒字)だった。新しいネット通販サイトでは、現時点で旧サイトと同等の顧客数を獲得できていないという。旧サイトを運営していたデジサーチアンドアドバタイジング(東京都渋谷区)がATAOの求めに応じず、通販サイトの切り替えに関する告知を実施しなかったうえ、同サイトでATAOブランドに酷似したデザインの財布などの販売を続けた影響もあったとみている。新型コロナウイルスの影響が後退し、実店舗の販売は回復したが、補えなかった。

 同時に発表した24年2月期の単独業績予想は最終損益が5000万円の黒字と、3期ぶりの黒字見通し。実店舗は6店舗いずれも百貨店に入居しており、販売の回復が続くとみる。新ネット通販サイトも顧客数は増加傾向にあるという。ATAOブランドでのゴルフ分野への進出もあり、収益改善を見込む。売上高は前期連結比1%増の37億円、営業損益は1億円の黒字を見込む。

 ATAOは12日、イタリアファッションブランドの「ロベルタ・ディ・カメリーノ」の製品を販売する子会社を解散することを決めた。三菱商事(8058)とのライセンス契約が22年9月末に終了したため。連結対象の子会社がなくなるため、24年2月期から単独決算のみ開示する。

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