フジッコ・六甲バターなど4社とパン店、朝食の摂取促進で連携 総菜パン開発

20230405朝ご飯に食べたくなるパン

【神戸経済ニュース】総菜大手のフジッコ(2908)、チーズ大手の六甲バター(2266)、レトルトや冷凍食品のエム・シーシー食品(神戸市東灘区)、魚肉ねり製品のカネテツデリカフーズ(同)の4社は共同で、各社の食品を使った総菜パンを販売して朝食の摂取を促すキャンペーン「KOBEパンフェス」を始めた。神戸市内外の人気パン店と8店舗と連携して新たな総菜パンを作成。30日まで各店舗で販売する。神戸市と食品関連の9社(※)が連携して食に関する課題解決をめざす「食べとう?KOBE」の一環だ。

 4社とも2店舗以上のパン店と連携。フジッコの「4種のおまめさん」を使ってサイドフィールドブレッド(神戸市灘区)が作った、サウンドロゴを連想させる「フジッコのおまーめパン♪」や、六甲バターのチーズ3種類を使って五穀七福(西宮市)の「五穀のチーズぱん」、カネテツデリカフーズの小型ちくわ「珍比良(ちんぴら)」とごぼうのささがきを乗せた「珍比良御坊」など全11種類(写真=各社提供)を、30日まで各店舗で販売。さらに公式ツイッターを使ったプレゼント・キャンペーンも展開。店舗を訪れない人もKOBEパンフェスに参加できるようにする。

 神戸市が20年6月に発表した「市民の食育に関するアンケート調査」によると、週に6日以上とほぼ朝食を欠かさない人は79.5%にとどまり、2割強の人が何らかの形で朝食を抜く日があるという。ほどんど食べない(週1日以下)との回答も9.7%になった。さらに性別と年代別で分析すると、最も朝食を食べていない人が多いのは男女とも20代。特に20代男性は「週に2〜3日」「ほとんど食べない(週1日以下)」で3割を超えている。「食品メーカーとして朝食は大事だと呼びかけたい」(六甲バター・マーケティング本部の宇土沙央里氏)と、今回のKOBEパンフェスの開催を決めた。

20230405KOBEパンフェス

 朝食を食べない理由として最も多かったのは「時間がない」だった。このため手軽に食べられ、多様な食材を乗せて栄養のバランスを取りやすい「総菜ぱん」に着目。そのうえで4社が各パン店舗との新たな総菜パンの開発に取り組んだ。一方で各社の個人向け商品にとって主な販売経路であるスーパーは、利用する年代層が徐々に上がっている。パンも店舗を訪れる年代層が上昇してきた。3月29日に開いた試食会で、イスズベーカリーの井筒大輔代表は「それだけに(若者が中心になっている)朝食の欠食は、われわれが向き合わなくてはならない問題だ」と話していた。

(※)「食べとう?KOBE」に参加の9社=エム・シーシー食品、オリバーソース、カネテツデリカフーズ、ケンミン食品、コープこうべ、フジッコ、プロアクティブ、マルヤナギ小倉屋、六甲バター

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