世界から和牛バイヤー、神戸ビーフに熱視線 姫路の市場に初の大集合

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【神戸経済ニュース】神戸ビーフのブランドを管理する神戸肉流通推進協議会、流通のエスフーズ(2292)、肉牛の生産者などで構成する「和牛マスター輸出拡大コンソーシアム」は25日、世界各国の牛肉取り扱い事業者(バイヤー)を呼び寄せ、神戸ビーフなど地域の銘柄牛のオークション(競売)を姫路市内で初めて開催した。名付けて「ジャパニーズ和牛ワールドオークション」(写真=同コンソーシアム提供)。神戸ビーフの産地である兵庫・姫路に大集合した米州、欧州、アジアのバイヤーらが、ちょうど100頭分の枝肉を次々に競り落としていった。

 上場した牛肉は日本3大和牛である神戸ビーフ、松坂牛、近江牛のほか各地の日本産和牛として宮崎県の尾崎牛、佐賀県の佐賀牛、宮城県の仙台牛、北海道のふらの和牛など、全国各地の高品質な和牛が集まった。この日の最高値は、神戸ビーフで1キログラム3万6540円までつり上がった。世界のバイヤーによる神戸ビーフへの熱い視線を改めて印象づけた。もっとも関係者によると、今回初めて開催した行事とあって、ご祝儀的に高値が付いた面があるという。

 オークションは順調に進行したが、入賞牛も6頭の出品があったことから、たての授与式や、記念撮影などをはさみ、通常のオークションよりも少し時間がかかった。オークションの様子は兵庫県の斎藤元彦知事も見守った。海外ではオーストラリアなど海外産の「ワギュー」が多く流通する中、本物の和牛を産地の日本で直接、仕入れられる機会とあって、今回のオークションに関心を持った海外バイヤーは多かったという。

 姫路市の食肉工場で市場の機能も併設する「和牛マスター」が、アジア向けや欧米向けと幅広い地域に対して、輸出用食肉を生産する施設として認定を受けたことで実現した。新型コロナウイルスで政府が入国制限を実施したこともあり、当初の計画から3年越しの開催になったという。24日夜には「キモノブッチャー(和服の精肉店)」として国内外で活動する渡辺麻莉夏さんによる和牛カットのパフォーマンスを通じて、海外バイヤーに多くの部位の活用を促しながら肉料理を楽しむ「前夜祭」も姫路市内のホテルで開催した。

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