詰め替えパックから「リサイクルごみ袋」で清掃活動 神戸市と民間18社で

20230320詰め替えパックリサイクル

【神戸経済ニュース】神戸市と小売り、日用品メーカー、リサイクル会社など民間の18社・団体で構成する「神戸プラスチックネクストつめかえパックリサイクルプロジェクトチーム」は18日、神戸市内で回収したシャンプーや洗剤など日用品の詰め替えパックのリサイクルして製造した「リサイクルゴミ袋」を使った清掃活動を神戸市長田区で開催した(写真=同プロジェクトチーム提供)。資源回収ステーションがある「ふたば学舎」(旧神戸市立二葉小学校)からスタートし、大正筋商店街、鉄人広場、JR新長田駅などで清掃活動した。応募した参加者約60人と、参加企業などから約40人の合計約100人が参加した。

 清掃した場所では、一般の参加者向けに「詰め替えパックが使用するプラスチックはボトルよりどれほど少ない?」「水平リサイクルってどういう意味?」といったクイズを用意。清掃後にふたば学舎に戻って答え合わせし、正解者にはエコバッグや、歯ブラシをリサイクルした定規などの環境にやさしいグッズを配布した。プロジェクトに参加する企業の詰め替えパック商品が当たるじゃんけん大会も開催するなどでにぎわった。

 神戸市の福本富夫環境局長はあいさつで、この日に使用したリサイクルごみ袋について「便利だけど悪者になりがちなプラスチックを、正しく使う、ポイ捨てせずきちんと処理すれば、こうやって使っていける」と説明。この日の清掃活動が「みなさんと一緒にプラスチックの未来を考えていくきっかけになれば」と、今後の多くの人のリサイクルへの参加に期待した。

 花王(4452)包装技術研究所の瀬戸啓二プロジェクトリーダーもあいさつし、2022年12月までに使用済みの詰め替えパックを「これまで神戸では1.5トンを集めていただいたが、取り組みを進めていくにはまだまだ足りない」という。「まわりの方にも伝えていただいて、(詰め替えパックのリサイクルを)神戸から広めていただきたい」と話した。

 詰め替えパックをリサイクルして、ゴミ袋を製造したのは国内で初めて。ただ神戸市と18社のプロジェクトでは、フィルムを重ねて作る詰め替えパックを再び詰め替えパックとしてリサイクルできることを目指している。だが詰め替えパックは「薄い層の中に色んな種類のプラスチックが重なっていて、これを練り合わせると混ざりあってなかなかフィルムに戻せない」(花王の瀬戸氏)といい、技術開発を進めている。足元では「フィルみまで戻せるようになってきた」(瀬戸氏)ことからゴミ袋を製造し、清掃活動のイベントを開催した。

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