神戸製鋼と商船三井、鉄鉱石専用線でCO2オフセット 日豪航路で1航海

20230309神山丸

【神戸経済ニュース】神戸製鋼所(5406)と商船三井(9104)は9日、オーストラリアから日本に鉄鉱石を海上輸送する際に使った燃料での二酸化炭素(CO2)を、排出量取引でオフセット(相殺)したと発表した。インドネシアのカリマンタン島での「リンバラヤ生物多様性保全プロジェクト」が発行した排出量を商船三井が購入。この費用を加味して、今回の神戸鋼向け鉄鉱石運賃を決めたという。オフセットにかかった費用は明らかにしていない。

 CO2オフセット航海に使ったのは、商船三井が運航し、神戸製鋼の鉄鉱石を専属で運ぶケープサイズ(全幅55メートル)のばら積み船「神山丸(しんざんまる)」(写真=神戸製鋼提供)。神戸製鋼の加古川製鉄所(加古川市)から出航して豪西部ポート・ウォルコット港で鉄鉱石を積み、加古川製鉄所に戻って荷上げを完了するまでの約6週間の航海だ。排出したCO2は燃料油の製造から消費までの全過程で2875トンと算出された。

 環境に寄与する取り組みが可能か神戸製鋼と商船三井が協議したうえで、オフセット航海の実施を決めた。商船三井は規定によって算出した排出量の1.02倍である2933トンの排出量を購入し、今回の行程で燃料が排出したCO2のすべてをオフセットしたとの認証を受けた。まずは1航海での取り組みになったが、神戸製鋼は「今後も環境への貢献は前向きに進めたい」(総務・CSR部)としている。

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