バウムクーヘン「AI職人」に特別住民票 神戸市とユーハイムが事業連携協定
- 2023/02/27
- 15:14
【神戸経済ニュース】神戸市と洋菓子の老舗ユーハイム(神戸市中央区)は27日、スイーツの魅力発信を通じた地域産業振興で事業連携協定を結んだ。神戸市の久元喜造市長と、ユーハイムの河本英雄社長が同日、記者会見して発表した(2枚目の写真)。伝統的な洋菓子作りに加えて、先進的な技術を取り入れたフードテックも積極的に発信。象徴として、人工知能(AI)によってベテラン職人と技術を再現したバウムクーヘン専用オーブンである「AI職人」に神戸市が特別住民票(1枚目の写真)を交付した。
バウムクーヘンの「AI職人」はTHEO(テオ)と名前がついており、2020年12月に1号機が完成。すでに20台程度が各地で稼働している。河本社長は「社内でも親しみを込めてテオくんと呼んでいる」という。職人が焼く生地の焼き具合を、各層ごとに画像センサーで解析することで、AIに機械学習してデータ化。ベテラン職人の焼き方の特徴を、数日でマスターできる学習能力の高さが特徴だ。遠隔地や海外など「職人がなかなか出向きにくい場所でも」(河本氏)焼きたてのバウムクーヘンを提供できる。
神戸マラソンなどの行事や、海外から神戸に訪れるクルーズ客船に、テオが焼いたバウムクーヘンを提供。まずは3月8日、3年ぶりに神戸港を訪れる外航客船のダイヤモンド・プリンセスの乗船客に提供する予定だ。さらにユーハイムは、食に関するスタートアップ支援にも乗り出す。さらに神戸市の農産品を使った新たなスイーツの開発による食品ロス削減、スイーツを通じた人材育成、こども食堂や児童養護施設でバウムクーヘンを提供することによる子供たち応援なども展開し、「神戸市中央区民」として社会貢献したい考えだ。
▽関連記事
- 関連記事
-
- 久元神戸市長「戦争と大災害はSDGsを阻害」 復興に大きなエネルギー消費 (2023/03/01)
- 兵庫県「フィールドパビリオン」に113件を認定 自然や地場産業など体験 (2023/03/01)
- バウムクーヘン「AI職人」に特別住民票 神戸市とユーハイムが事業連携協定 (2023/02/27)
- 神戸港、水素活用「実証フィールド」で新技術を支援 CNP形成計画まとまる (2023/02/26)
- 久元神戸市長「進取の気風これからも」「持続可能性を確保」 関学と共催のシンポで (2023/02/26)
広告