神戸真珠の拠点「日本真珠会館」3月末で閉館 お別れイベント3月25〜30日に

2023/02/17  20:45  イベント申し込みURLを追加しました


【神戸経済ニュース】日本真珠輸出組合(神戸市中央区)は17日、同組合の事務所があり、展示室「神戸パールミュージアム」を併設している「日本真珠会館」(写真)を3月末で閉館すると発表した。近代化産業遺産で、国の登録有形文化財だが、老朽化のため建物として使用を続けるのは難しいと判断した。3月25〜30日には最後の建築ツアーやトークショーなど、お別れイベント「みなさん、ごきげんよう」を開催する。

 日本真珠会館は、世界の真珠取引の中心をめざす拠点として1952年に完成した地下1階、地上4階建てのビル。鉄筋コンクリート造。4階では卸売業者ら宝石商が真珠を売買する「入札会」が定期的に開かれてきた。神戸では戦後建築の本格的な出発点との評価など、歴史的価値も指摘されている。設計は兵庫県建築部営繕課(当時)の光安義光だ。光安は家具のほか、灰皿などの小物のデザインも担当した。

 お別れイベントは25〜30日に建築図面や建築現場の写真など、日本真珠会館の70年を振り返る展示会「日本真珠会館の70年 記録と記憶」を開催。25日には「神戸と真珠」、26日には「建築としての日本真珠会館」をテーマにしたトークショーを開く。25・26日には設計した光安義光を父に持つ、建築家の光安義博氏が解説する最後の「建築ツアー」も予定している。トークショーと建築ツアーは参加費と事前予約が必要だ。

 今後の同会館について詳しくは決まっていないが、取り壊して新たな日本真珠会館を建て直す見通しだ。同会館の完成当時から使い続けた入札室の机など調度品は、京都工芸繊維大学(京都市左京区)に、神戸パールミュージアムの展示物は神戸ファッション美術館にそれぞれ移り、展示会などを開く。日本真珠輸出組合は今後、日本真珠会館を新築すれば再びパールミュージアムを開設できるか、などを検討する。

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